II

保有しているとき(不動産所得等)の税金

2.消費税

非課税取引とは

消費税は、原則として、国内において「事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡や貸付及び役務の提供」ならびに「輸入取引」を課税の対象としています。しかし、これらの取引であっても消費に負担を求める税としての性格から課税の対象としてなじまないものや社会政策的配慮から、課税しない非課税取引が定められています。

非課税取引

  • 土地等の譲渡及び貸付
  • 有価証券等、支払手段等の譲渡
  • 利子、信用保証料、信託報酬、保険料
  • 郵便切手類、印紙等の譲渡
  • 商品券・プリペイドカード等の譲渡
  • 行政手数料等
  • 国際郵便為替等
  • 社会保険医療等
  • 介護保険サービス・社会福祉関連事業・助産
  • 埋葬料・火葬料
  • 一定の身体障害者用物品の譲渡等
  • 一定の学校の入学検定料、入学金、授業料、施設設備費等
  • 教科用図書の譲渡
  • 住宅の貸付
  • 外国為替業務等

高額資産の消費税還付

平成22年度税制改正では、課税事業者となった後2年間に、調整対象固定資産を取得して消費税の還付を受けた場合に、免税事業者・簡易課税へ変更して課税売上割合の著しい変動による調整を回避することが厳しくなりました。それでも課税事業者となった3年後に調整対象固定資産を取得する等、消費税の還付を受ける抜け道があったため、平成28年度改正により、簡易課税制度を適用していない課税事業者が不動産を取得した場合、その後3年間は免税事業者・簡易課税制度への変更はできなくなりました。

請負契約の経過措置

消費税法上、請負契約による資産の譲渡の時期は、原則としてその目的物の全部を完成して相手方に引き渡した日が課税資産の譲渡等の時期となりますので、消費税増税予定の2019年10月1日以降の引渡については消費税10%が適用されます。ただし、請負契約でそのまま適用した場合、影響が多大であるため、課税事業者が平成25年10月1日から平成31年(2019年)3月31日までの期間に契約した請負契約については、2019年10月1日以降の引渡であっても消費税8%が適用されます。

Q&A6
自宅売却の消費税
Q&A7
不動産収入の消費税の課税区分

【主な届出等一覧】

届出が必要な場合 届出書名 提出時期
基準期間又は特定期間における課税売上高等が1,000万円超となった場合 消費税課税事業者届出書 事由が生じた場合、速やかに
基準期間又は特定期間における課税売上高等が1,000万円以下となった場合 消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書 事由が生じた場合、速やかに
免税事業者が課税事業者になることを選択しようとするとき 消費税課税事業者選択届出書 適用を受けようとする課税期間初日の前日まで
課税事業者を選択していた事業者が免税事業者に戻ろうとするとき 消費税課税事業者選択不適用届出書 免除事業者に戻ろうとする課税期間の初日の前日まで
簡易課税制度を選択しようとするとき 消費税簡易課税制度選択届出書 適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで
簡易課税制度の選択をやめようとするとき 消費税簡易課税制度選択不適用届出書 適用をやめようとする課税期間の初日の前日まで

【用語の意義】

課税期間とは

納付すべき消費税の計算の基礎となる期間のことをいいます。原則として、個人事業者は暦年法人は事業年度をいいます。

基準期間とは

課税期間において、消費税の納税義務が免除されるか、簡易課税制度を適用できるかどうかを判断する基準となる期間のことをいいます。
個人事業者についてはその年の前々年、法人についてはその事業年度の前々事業年度をいいます。

平成29年
(基準期間)

平成30年

平成31年(2019年)
(課税期間)

課税売上
1,000万円超

課税事業者

課税事業者とは次のいずれかを言います。

  • 事業者のうち基準期間又は特定期間における課税売上高等が1,000万円を超える事業者
  • 上記に該当しない事業者で「消費税課税事業者選択届出書」を提出して、課税事業者となっている事業者

(注)特定期間とは、個人事業者の場合、前年の1月1日から6月30日までの期間をいい、法人の場合、前期の事業開始の日以後6ヶ月の期間をいいます。