III

売却時の税金

1.個人の事業用不動産を売却したときの税金

分離課税とは

所得税は、各種所得金額を合計し総所得金額を求め、これについて税額を計算して確定申告によりその税金を納める総合課税が原則です。しかし、一定の所得については、他の所得と合計せず、分離して税額を計算し確定申告によりその税金を納める申告分離課税制度がとられています。
例えば、土地・建物等の譲渡による譲渡所得、株式等の譲渡所得等、先物取引による所得、山林所得などが、申告分離課税となっています。固定資産税は毎年1月1日時点の土地・建物などの所有者(固定資産税課税台帳に登録されている人)に対し、市区町村が課税します。納税は送られてくる納税通知書により一括払いもしくは年4回の分納のいずれかを選ぶことができます。

   

内 容




分離課税

譲渡所得を他の所得と区分し、譲渡所得だけの特別の税率を適用して税額を計算する方法

総合課税

給与所得や事業所得など他の所得と総合し、一般の累進税率を適用して税額を計算する方法

長期譲渡と短期譲渡

土地・建物を譲渡した場合における長期保有資産と短期保有資産の分岐点は、譲渡した年の1月1日現在において、次のように判定され、税率や特例の適用要件が異なります。

所有期間 判 定
5年を超える土地・建物等 長期譲渡所得
5年以下の土地・建物等 短期譲渡所得

資産の「取得の日」と「譲渡の日」

◆取得の日
他から取得した資産 いずれかを選択 【原則】引渡しを受けた日
【例外】譲受けに関する契約の効力発生の日
自ら建築、制作又は製造をした資産
建設等が完成した日
他に請け負わせて建設、制作又は製造をした資産 引渡しを受けた日

※法人は引渡し日・契約日の選択をしたら継続してその基準を適用しなければなりません。

◆譲渡の日
【原則】引渡しがあった日
【例外】譲渡に関する契約が締結された日

※法人は引渡し日・契約日の選択をしたら継続してその基準を適用しなければなりません。

◆所有期間の具体例

譲渡した年の1月1日現在で何年経過しているかで求めます。

所有期間の具体例 所有期間の具体例

平成25年11月10日に購入した資産を平成30年11月11日に譲渡した場合

【誤 り】平成30年11月11日時点で満5年を超えているので「長期譲渡所得」

【正しい】平成30年1月1日時点で満5年を超えていないので「短期譲渡所得」

※平成31年1月1日以降に譲渡した場合に「長期譲渡所得」となります。