- ケース別の税金
- お役立ち情報
- 税金のQ&A ケーススタディ 各種資料 税金の手引きデジタルブックはこちら
相続税・贈与税について
(事業用不動産の相続税・贈与税)
02賃貸用不動産の相続税評価
土地・建物の評価
土地の評価は、通常、路線価額により計算します。路線価額の定められていない地域では、固定資産税評価額に一定の倍率を乗じて求めます。建物の評価は固定資産税評価額をもとに算出されます。一般的に建物の固定資産税評価額は新築時の建築価格の6~7割前後となっているようです。
貸家建付地と貸家の評価
賃貸住宅や貸しビルを建築した土地を「貸家建付地」といい、更地の場合に比べ土地の相続税評価額が下がります。
又、賃貸住宅等も「貸家」として借家権割合を控除して評価することができます。
但し、2027年(令和9年)1月1日以後の相続により取得する賃貸用不動産については、2026年(令和8年)度の税制改正により下記③の評価方法となります。
①貸家建付地=更地の評価額×(1−借地権割合×借家権割合(30%)×賃貸割合)
②貸家(建物)=建物の固定資産税評価額×(1−借家権割合(30%)×賃貸割合)
③課税時期前5年以内に有償で取得又は新築した一定の貸付用不動産=課税時期の時価※
※課税上弊害がない限り、取得価額を基に地価の変動等を考慮して計算した価額の80%を時価とすることができます。
但し、この規定の通達改正日前にその被相続人が5年以上所有する土地に新築した家屋には適用しません。
小規模宅地の特例
被相続人の賃貸用敷地については、200㎡までの部分について評価額の50%を減額することができます。また、被相続人の事業用(賃貸用を除く)の敷地のうち、「被相続人の親族が取得し、その事業を相続税の申告期限までに承継・継続しており、かつ、申告期限までその宅地を保有している」ものなどについては、その敷地のうち400㎡までの部分については、評価額の80%を減額できることとなっています。被相続人の居住の用に供されている宅地についても同様の評価減があります。これらを「小規模宅地の特例」といいます。
| 要件 | 限度面積 | 減額割合 | ||
| 事業(不動産貸付業等を除きます)の用に供されている宅地 |
|
400㎡まで | 80% | |
| 賃貸用に供されている宅地 |
※相続開始前3年以内に新たに貸付を開始した宅地等は適用対象外になります。但し、相続開始前3年を超えて事業的規模で貸付事業を行っている場合は、相続開始前3年以内に取得した貸付事業用宅地等も適用可能です。 |
200㎡まで | 50% | |
| 一定の法人の事業の用に供されている宅地 (特定同族会社事業用宅地) |
|
400㎡まで | 80% | |
| 居住の用に供されている宅地 | ① | 配偶者が取得すること | 330㎡まで | 80% |
| ② |
|
|||
| ③ |
|
|||
| ④ | その他一定の場合 | |||
(注)上記の宅地が複数ある場合には、限度面積について一定の調整計算が必要になります。詳しくは税理士又は税務署におたずねください。
コインパーキングの土地評価
土地の所有者が自らその土地を青空駐車場のような貸駐車場として利用している場合には、その土地は自用地としての価額により評価します。但しコインパーキングのように土地の所有者がアスファルトの舗装までを行い、その土地をコインパーキング事業者が借り受け、事業者が駐車場施設を設置した場合には、土地を賃貸していると考えられますので、その土地の自用地評価額から賃借権の価額を控除した金額によって評価します。
具体的な算式は下記の通りです。
◆評価額計算式
自用地評価額 ×(1-2.5%)
※賃貸期間が5年以下の場合
< 計 算 例 >
今年父から駐車場(コインパーキング)を相続しました。小規模宅地の特例を使用しない場合、相続税評価額はいくらになりますか?
前提
①自用地としての価額は1,000万円
②駐車場施設は駐車場利用者の費用で作られています。
③賃貸借の残存期間は2年
|
自用地としての価額 |
|
|
|
1,000万円 × |
(1-2.5%) |
= 975万円 |
◆小規模宅地の特例の適用
貸付事業用宅地として相続税の小規模宅地の特例を受けるためには、下記の要件が必要です。
①相当の対価を得て継続的に行う事業であること
②一定の建物または構築物の敷地の用に供されているものであること
コインパーキングのように土地の所有者がアスファルトの舗装までを行い、その土地をコインパーキング事業者が借り受け、事業者が駐車場施設を設置した場合、事業用(貸付事業)の小規模宅地の特例として50%の減額を受けることができます。
区分所有マンションの新評価
2024年(令和6年)1月1日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した「居住用の区分所有財産」(いわゆる分譲マンション)の価額は、新たに定められた個別通達により評価します。旧通達が時価と著しい乖離があったことから、新通達では理論上の時価を推定するところから始まり、「築年数」「総階数」「所在階」「敷地持分狭小度」の4要素を計算に盛り込んで評価することになります。具体的には下記の通りです。
改正前の相続税評価額×評価乖離率(※)× 0.6
|
※評価乖離率(各指数は 3 年ごとに見直されます) ① × △ 0.033 + ② × 0.239 + ③ × 0.018 + ④ × △ 1.195 + 3.220 |
評価乖離率の値により次の3つに区分して評価されます。
|
- 構造上、主として居住の用途に供することができるもの以外のもの(事業用のテナント物件など)
- 区分建物の登記がされていないもの(一棟所有の賃貸マンションなど)
- 地階(登記簿上「地下」と記載されているもの)を除く総階数が2以下のもの(総階数2以下の低層の集合住宅など)
- 一棟の区分所有建物に存する居住の用に供する専有部分一室の数が3以下であって、その全てを区分所有者又はその親族の居住の用に供するもの(いわゆる二世帯住宅など)
- 棚卸商品等に該当するもの
デジタルブックはこちら
※当サイトの内容は、2026年(令和8年)4月1日に施行されている
- 企画・発行
-
三井不動産リアルティ株式会社
東京都港区霞が関 3-2-5 霞が関ビルディング
https://www.mf-realty.jp/
- 監修
-
東京シティ税理士事務所
税理士 山端 康幸
https://www.tokyocity.co.jp/




